アメリカの雨


春雨を吐いたりしながら日曜遅番のヒマな時間を新しい席で終え、帰ってきた途端にベッドに入り、今朝五時の全米オープンの男子決勝を見ようと思ったのでございます。

しかし、月曜の朝早くラファが戦っているのは、フェデラーではなく、アンディ・マレーというイギリスの人なのね。

これは準決勝なのでございます。
昨日のセミファイナルが雨で中断延期になったらしいのよ、でも。
昨日の朝、あたしはラファが勝ったのを確認したはずなのでございます!!
だがしかし、ラファの勝った姿は夢だったみたいよ。
どんな都合のいい夢だよ!!
混乱するじゃない、マジで!!


アンディは、3年くらい前にナルバンディアンというねちっこい選手とフルセット戦って、ものすごく感じの悪いテニスをした人でございます。
ちょうどウィンブルドンだったので、ナルバンディアンの応援なんて、誰1人いない(言い過ぎ)感じだったので、あたし1人が(言い過ぎ)大声で天然ボケ風のかわいらしいナルバンディアンを応援していたのでございます。
ちなみに、ナルバンディアンは、ラファのプレステかなんかのゲームのコントローラーを熱くなりすぎて壊しちゃう人です。ラファはそのことに関して、あんまり怒ってなかったですけども、ブログで「もう壊さないでね」って言ってたのがたまらなくかわいらしい感じなのでございます。

や、そんなプレステの話はともかく、21になったアンディは顔つきもナルバンディアンと戦った時とは、全く別人のようになり、素晴らしいプレーでラファに勝っちゃったのです。


なので、決勝は、ラファとロジャーじゃないのでございます!!!!
ランキングナンバーワンになったラファと、ナンバーワン以外になるのって一体何年ぶりなのかしらという、それでも風格は王者のままのロジャーの戦いじゃないのでございます。


ああもう、あらゆるびっくりが押し寄せる月曜の朝、これから暴れん坊ヤンコビッチとセリーナの女子ファイナルが始まるところでございます。
しかも、思ったことが顔に全て出る女、額に「クソ!」とたまに書いてある女ヤンコビッチは、「テニスプレイヤーになってなかったら、女優になっていたと思う」という発言をしていて、そこにもびっくりさせられつつ、今、試合が始まるところでございます。


セリーナは真っ赤なワンピースのウェアで、大変情熱的で、しかもストイックでございます。
ヤンコビッチは、やはりどこか一カ所計算のようにはずしているウェアで、今回、ウエストに巻かれてヒラヒラしている紐がその部分でございます。試合が終わる頃には引きちぎられていると思います。


「勝つとは言わない。ただ、最高のプレイをするとだけ言うわ」
とインタヴューにシリアスな表情で答えていたセリーナは、このファイナル非常に冷静で、心に揺れが少しも無い佇まいで、こんなセリーナは戦車のように強いに違いないのです。
セリーナの、ボールを叩く音がウェアの深紅と同じくらい鮮やかで、そのボールに怯えないヤンコビッチをやはり尊敬せざるを得ません。
あのボールを受け止めるだけじゃなく、意志をのせて相手のコートに突き刺せなきゃ勝てないのでございます。


今、ヤンコビッチがものすごい粘りで、セカンドセットのセリーナを苦しめております。
すごいリターンです。ヤンコビッチ。額には「粘」の一文字です、今。
もう、セリーナのプレイは常にぎりぎりで、走って追いつきまた走り、その苦しさの果てにものすごいスマッシュを決めるんだけど、すっごい疲れてるのが見てるこっちまで苦しくなる程なのに、その疲れ方にありえない力強い、鮮やかな華やかなプレイなのでございます。
世界のトップアスリートの精神力を、まざまざと見せつけられる感じよ。
そして、セリーナ陣営では、お姉ちゃんのヴィーナスが妹を見守っております。というか、見守れきれてません。泣きそうです、ヴィーナス。


ああ、セリーナ勝ったよー。やっと!!
今までの苦しそうな姿がウソみたいに、ラケット放り投げてびょんびょん跳ねてます。
ファイナルセットまで持ち込まれてたら、たぶん勝てなかったと思うから、よくねばったよ、ヤンコビッチ並だったよ。

そして、ランキングナンバーワンにも戻ってきたセリーナは、一息ついて授賞式の為にヤンコビッチと並んで立っているのですが、ヤンコビッチのウェアの紐に興味を示している様子。わかるなあ、その気持ち。

そして授賞式でございますが、
セリーナ本当に嬉しそう!!!!
おめでとう、セリーナ!!!!
ランキングナンバーワンも、おめでとう!!!


明日はやっと男子ファイナルで、あたしは録画したものを見ることになるのですが、でも、こんなすごい女子決勝を見のがさずに済んだので、アメリカの雨に感謝の気持ちでいっぱいよ。

ラファは負けたけれども、負けちゃうラファもやはり大好きでございます。ロジャーは本当はラファとやりたかっただろうが、今回猛烈に調子のいいアンディとどんなテニスをするのか楽しみだわ。

ローランギャロスもウィンブルドンもラファに負け、ロジャー・フェデラーの時代は終わったとか、意地の悪い事をさんざんプレスに書かれていても、インタヴューにはどこまでもスマートに(「ロジャーは衰えてきたって言われてるけど」というインタヴューには「あなたはそういう記事書かなかった?(笑)」とか、「ランキングナンバーツーは、ちょっと狙ってたんだ(笑)」とか)答えちゃうロジャーのカッコワライぶりの男前には、惚れ惚れするわよ、本当に。
あれだけ勝ちまくったって、優勝の度に泣いてしまうロジャーの繊細さと、その繊細さを常にきっちり超えてくる強さに、尋常でないほど感情を揺さぶられるのでございます。

明日、雷はなるべく無いといいなと願います。録画できてなかったら、それこそ吐くほど泣いちゃうわ。

テーマ : テニス - ジャンル : スポーツ

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